映画『キャッツ』2019年トム・フーパー監督作品(英・米共同作品)字幕版@イオンシネマ

キャッツ』2019年トム・フーパー監督作品(英・米共同作品)

とにかく歌がいっぱい。

歌わない普通のセリフはほんのちょっとなのではないだろうか。

ファンタジーな世界というのもあるかもしれないが、私は一回観ただけではストーリーというか、何言ってんだか理解できなかった。さっき公式サイトや吹き替え版の歌を観て理解できてきたところ。多分もう一回観たらつかめる気がする。

昔、劇団四季の舞台は観たんだけど、歌の一部とタイツとメイクしか覚えていなかったので、映画版は新鮮な気持ちで観た。(いつもそうですが、映画を観る前は事前情報はほとんど入れずに観ます)

 

少し薄暗くて温かみある色味で、ところどころ魔法のようなキラキラが舞い、映画のトーンは好み。

CGで後付けされたという、キャスト(猫たち)の毛並みはホワホワでいかにも手触りがよさそう。いやー、技術すごい。演者たちは撮影時はぴたっとした全身タイツに丸いシールが点々とついている格好で演じたようだ。演者が「自分がどんな猫になるのか楽しみ!って言いながら撮影してた♪」ってコメントしてたのを何かで聞いた。そうだろうな、最初に出来上がったの観た時には盛り上がっただろうな、と思った。

 

歌と踊りを楽しむ、という点においては楽しく観た。とにかく歌が目白押しで、何がどうなって何を歌ってるのか、というのが気になると没頭できなくなるが、気にせず観て、繰り返しのフレーズを心の中で自分も歌うくらいがちょうどよさそうだったのでそうした。

 

ミュージカル版を踏襲した、人間の体のフォルムは残した猫、これも気にし始めると集中できなっちゃうので気にしない方がいい。でもオールドデュトロノミー(ジュディ・デンチ)、ガス(イアン・マッケラン)などの老猫と、太めのバストファー・ジョーンズ(ジェームズ・コーデン)は違和感なく猫として観ることができた。これは俳優の力なのか、老いたり太ったりすると人間は猫に近づくということなのか。

主役のヴィクトリア(フランチェスカ・ヘイワード)は顔立ちの美しさが際立つ。バレエダンサーならではの踊りを見せてくれたが、彼女の動きと表情が、私の好みではなかった。が、彼女自体のスクリーン上の新鮮さはヴィクトリア役にぴったりだったのではと思う。

 

いくつもの曲が脳裏に焼きついて、何日もたった今もふとメロディを口ずさんでいる。もう1回観たいな。